和の音(ね)探訪記 〈三の巻〉
「和の音探訪記」とは?
家元の喜多川保延が伝統芸能と呼ばれる邦楽について、簡単・簡潔にまとめた手記です。
この探訪記をナビとして、より多くの方に興味や親しみを持って聴いて頂けることを願い、2024年8月からフリーペーパーとして発行を開始しました。
ページ最下部よりPDFでの印刷も可能です。(English ver.もございます)
郵送やイベント等での配布をご希望の場合は、問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。
(郵送料のみ頂戴致します。ご希望の発行部数が在庫数を超える場合は、印刷代の実費のみご負担願います。)
「浄瑠璃」という言葉の由来
「浄瑠璃」という名称は、源義経と浄瑠璃姫の切ない恋という史実に基づいて室町時代に誕生した
『浄瑠璃御前物語』に由来すると言われています。
その物語の主人公「浄瑠璃姫」の恋物語が、初めは琵琶法師の節付けによって語られ、やがて
三味線を伴っての語りへと変化して行き大変な人気を博しました。
そんな浄瑠璃御前物語を聴いた人々が「浄瑠璃御前物語を」とリクエストし「浄瑠璃姫を」と
簡略化され「浄瑠璃を」と段々短く通称で呼ばれるようになったそうです。
そしていつしか、様々な出来事を物語として語る叙事詩的な音曲を総じて「浄瑠璃」と呼ぶように
なり、この物語世界は後の「人形浄瑠璃」へと繋がって行ったのです。
色々な「浄瑠璃」
「浄瑠璃」には、色々な流派が存在します。
江戸時代初期以降に、個々の太夫の語り口が「〜節」と
呼ばれるようになり、やがて流派として確立して行きました。
現代に伝わる代表的な流派は8つあり
義太夫節(ぎだゆうぶし)
河東節(かとうぶし)
一中節(いっちゅうぶし)
常磐津節(ときわづぶし)
富本節(とみもとぶし)
清元節(きよもとぶし)
新内節(しんないぶし)
宮園節(みやぞのぶし)
とジャンル分けされています。同じ「浄瑠璃」と呼ばれる
ものでもそれぞれに特徴が異なり、音色も全く違うのが
面白い所ですね。
浄瑠璃が愛されたのはなぜ?
琵琶法師はそれまで「平家語り」として平家の滅亡と
諸行無常を語っていましたが、浄瑠璃御前物語の登場に
よってラブロマンスを語ったら大流行。
その後、各流派から実際の事件をモチーフにした物語や
時事ネタを創作として上手く取り入れた作品など無数の
音曲が誕生し、名作は現在まで語り継がれています。
これは現代の映画やドラマ、巷を騒がせるゴシップ等の
傾向を見ても同じ事が言えるのではないでしょうか?
何百年経とうとも、人々の関心が向きやすいのは同じような
テーマだからこそ、浄瑠璃は愛されてきたと言えるでしょう。

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